私たちが「技術論」を言葉にする、その理由。
「伝える」ことが下手である自覚は、ずっとずっとあった。
取引先である酒販店さんや問屋さんはもとより、飲食店さんや、最終消費者の皆さまへ。
一生懸命醸したお酒、時には鑑評会やコンペティションでいい賞もいただけている。
酒蔵として「美味しい酒をつくる」のは、当たり前のことだけれども、
「美味しい酒」が勝手に伝わり、勝手に売れていく時代でないのも、当たり前のこと。
じゃぁどうすれば?の自問自答に対して、返ってくる答えは「伝える」ことなのだ。
もはや忘れてしまいそうなくらい長い時間をかけて課題解決を積み重ねてきた。
自分たちのアイデンティティは何か?と常に問いかけていた頃が懐かしい。
「木祖村」であり「今ある環境」であり、そして「歴史」もまさにである。
今の湯川の酒造りにとっては当たり前のことに、当時気づけたからこそ、
私たちの「今」があり、「未来」を見据えることができるのだろう。
単なる経験や勘だけではなく、「課題解決のための仮説検証」を積み重ねてきたことで、
湯川オリジナルの醸造技術が積み上げられてきたのは間違いない。
そして、その技術の根底には、いつでも当たり前のように「木祖村」の気候風土と歴史がある。
環境に逆らうのではなく、環境を活かし切る。
これこそが湯川酒造店のアイデンティティであり、揺るぎないフィロソフィである。
「美味しい」だけで十分な場も当然ある。
でもそこから一歩踏み込んでいただいた時に、
「誰がどこで何を考え何を目指しているのか」と深堀りいただいた時に、
自分たちの技術の根拠に触れられるように、
私たちはやはり「伝える」をしっかりしなくてはならないのだ。
そんなことを書き連ねながら、
たぶん「超不定期」なんなら「めったに更新されない」ブログになりそうだけれども、
湯川酒造店の「湯川的 日本酒づくり」、これからどうぞ、よろしくお付き合いください。