新しい期がはじまった。

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32歳で社長になって、今60歳。
随分長い間、決め続けてきて、
そろそろ一息つきたいところだけど、
まだそうも言ってられないよね。
「決める」ことって結構つかれるよね。
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お得意先の業者会で隣になった、
とある食品会社の社長の言葉。
面識はあったけど、
しっかりお話ししたのは初めて。
31歳。
私が社長になった歳だ。
どうやら私の社長歴も長くなってきた。
以前から、
私自身は60歳まで走りぬいて、
あとは信頼できる跡継ぎに渡したい。
漠然としているものの、
経営者としてのひとつのゴールは、
60歳という年齢だと思っている。
そう思いながらも、
その時長男は、まだ20歳。
もしや70歳まで走り抜けなくてはならないのか、
なんて考えてしまうと、
今から息切れをしてしまいそうで、
まだまだ先が長すぎる。
酒蔵YUKAWAへの投資を決断したのは、
私の社長人生の中でラストチャンスだと思ったから。
いや、まだまだ挑戦はしていくつもりだし、
1期ごとに大小関わらず進化をしていくべきだと思っている。
ただ、会社にとって転換点となる投資をするとなると、
自分の責任の範疇でその結果までしっかり回収すべきであって、
その選択ができるのは40代からせいぜい50代前半だろう。
その社長は、60歳に近づくにつれ、
社長としてやりたいこと、やれることを
年齢から逆算して決めざるを得なくなると言っていた。
すごくよくわかる。
成功するにしても失敗するにしても、
「決めた」自分がすべての責任を負っているのだから。
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「決める」ことって結構つかれるよね。
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一線で活躍している社長からぽろっと出た言葉。
あぁ、みんな一緒だ。
最近、私の脳みそが時折フリーズする。
それは大抵どうでもいい時なんだけど。
メニューを「決める」とか、
今日の服を「決める」とか、
子どもとどこに行くか「決める」とか、
出張のルートを「決める」とか。
たぶん、「決める」環境に晒されすぎて、
重要度の低い「決める」を排除したいんだ。
最近ちょっと脳みそがヘタれ気味だったのが、
客観的な言葉によって共感され、
承認されたことで、少し気持ちが軽くなった。
さて、2025年7月1日。
2025BYがはじまった。
そして45歳の今。
社長になって14年が経った。
振り返れば長い年月だけれども、
未来さえ向いていれば、
その年月は私が「決めた」ことの積み重ねで、
それによって「今」があり、
未来に向かっても、
「決める」ことが山ほど待ち受けている。
進化するまでだ。