地域と酒蔵。
木曽のことが田舎すぎて嫌いだったと公言していた私が、
Uターンして10年くらいが過ぎた頃から木祖村を好きになり、
今ではここ木祖村の未来のために何が出来るかを真剣考えている。
まさかそんなことを考えるようになるとは思ってもみなかったけれど、
酒蔵をこの先100年続けるためには、地域が100年続かなくてはならない。
爆速で過疎化が進む地域だからこそ、
今真剣に考えなくては100年どころか20年先も危ういのかもしれない。
地域が100年続くためには、その地域で永く続く事業者が元気でいること、
すなわち、私たち酒蔵もそのひとつとして活力を持ち続けなくてはならない。
私の曽祖父は、酒づくりよりも地域づくりに力を発揮してきた人だった。
自らも歌人であり、人との交流も多かったし、
「酒蔵は人の集う場所」と言う文化を作り上げていた。
地域の交通インフラを作ったり、
スキー場の立ち上げにも関わってきたらしい。
村長もしていた。
祖父と父は、58歳62歳で他界しているのでものすごく短命で、
もっともっと成し遂げたかったことがあったのは間違いない。
私はそこまで大きな志を持てるわけではないし、
木祖村の未来のためになんて書いては見たものの、
そんな大それたことを目指しているというよりも、
ただただ自分たちの酒蔵がこの先100年続くために、
結局は自社のことをど真ん中で考えているだけではある。
そんな想いの中で、今、私ができることとして、
私なりに地域に活力を見出していきたい、
そんなことを強く想い、
そこに自分の時間を割きたいと感じている。
自分の身の丈以上のことはできないし、
やったところでうまくいかない。
曽祖父は、湯川家の歴史を紐解き記録してくれた人でもある。
曽祖父が何を考え、何を描き、何を実現してきたのか、
それを知ることで私のやるべきことが見えてくるのかなと思った。
曽祖父を知ろう、そんなこと考えたこともなかった。
でもそこにヒントがあるのだろう。
私のやりたいこと、やるべきことは、何なのか。
地に足をつけ、迷わず惑わず進めていきたい。
慎重かつスピーディに。
