酒造りで使用する温度計には色々な種類があります。
これは吟醸用留点温度計と言って、
醪の温度を測る為に使用している水銀の温度計です。
その時点の最高温度で止まるので、
醪の深部の温度を測って引き上げる間に温度が変化してしまうことがありません。
ところが、この温度計、去年の造りの間に割ってしまったんですね。
写真を良く見ると先端が割れているのがわかります。
で、新しいものを購入しようと資材屋さんにお願いすると、
なんと、この留点温度計を作る職人さんがもういなくなってしまい、
新しいものを作ることが出来なくなってしまったとか。
どうやら、この平たい形であり、ある程度の重量のある温度計を作るには、
相当な技術が必要だったようです。
そんなこととは知らず、貴重な温度計を割ってしまい、
(割ったの私じゃないですよ^^;)
非常に残念な思いをしました。
まぁ、ガラスの温度計は万が一醪の中で割れてしまったりすると大変なので、
今ではデジタルをメインで使っているのですが、
どうやらこの水銀温度計にかなわないところがあるようなのですね。
でも、もう作ることが出来ないとなると、本当に残念でなりません。
酒造りも技術継承の伝統であると思いますが、
日本全国で考えればその職人たる杜氏たちはまだまだ数多くおり、
若い世代で頑張っている人々もたくさんいます。
それに比べ、この温度計の様にその職人さんの腕ひとつにかかっている技術と言うものは、
酒造りなんかよりも、まだまだ技術継承が難しいのでしょう。
しかも、デジタルの温度計が普及されてきていれば、
わざわざ水銀温度計を使う人も減ってきてしまっているのでしょう。
そうやって、需要が減り、継承者がいなくなり、
貴重な技術が消えていってしまうことって、
恐ろしく大切なものを失っているのではないでしょうか。
簡単に継承できるものでないからこそ、
その世界に相当な覚悟の上で足を踏み入れる若者が少ないのも良くわかります。
ただ、日本だけでなく世界中がコンピュータ社会になり、
色々なことが進化し、便利になってはいきますが、
便利の裏で必要とされなくなり消えていってしまう技術があることも
忘れてはならないのですね。
ちなみに、この写真は昨日の夕焼け。
久々に真っ赤な空に出会いました。
蔵の中まで真っ赤に染まるほど、すごく綺麗な夕焼けでした。
◇◇◇どんなことがあっても酒造りの技術だけは次世代へ継承します◇◇◇
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